ぼくが美容師になった頃は、何となく芸術的な感性を自覚していただけでした。
しかし感性はあってもそれを表現する技はありませんでした・・・・・
いつのまにかハサミをもち始めカットするようになった時、心の中に大きな感動と
確かな手応えを感じたのを今でも覚えています。
感性とは自分の眼で見たこと、自分の耳で聞いたこと、そして
自分の体で感じたことだと思うのです。
あれから数十年・・・・今、時代の変化と共に髪型も大きく変化しカットテクニックも
さまざまに多様化されてきました。どれだけの技術がお客さんに喜ばれるのか・・・・
そんな葛藤があったり、自問自答したりしていますがどれが正しくて何が正解なのかは、
お客さんが答えを出してくれるものです。
こんな時こそ、喜ばれる程の技術はなくても感性を自覚し始めた過去を振り返ります。
そして今の時代に一体何が必要なのかを考えさせられます・・・・。
・・・・やはり終わりのない美容師人生を歩いていますが迷路のような分岐点などありません。
ただ、この先は自分に見合った歩幅でお客さんと一緒にまっすぐに歩いて美容師人生を
楽しんで行きたいと思っています。
そしてそんな自分はとても幸せに感じています。