ぼくが続けている人生の旅はいつも太陽が隠れていて
良い天気に恵まれなかったかもしれない。
けれど雨が降ってもいいように傘を持ち、
雪が降ってもいいように上着を持って行くような旅。
たまに日差しが降り注げばその光景に感動し、
雨あがりに虹が出ればその美しさに魅せられ
消えるまで足を止めて眺めていた。
旅に出た人が感じることは外の空気の美味しさと感動だろう。
しかし、どういう旅であろうと一つ言えることは、
長い旅を続けていくには、急行列車に乗るように急いではならない。
むしろ各駅停車に乗り、それぞれの町の風景や人々の暮らし、
そして自然を身近に感じ楽しみながら生きていく為にも
ゆっくりと進んでいくほうが人間らしくて良い。
なぜか人々は急ぎ足で駆け抜けようとして息切れし、
途中でその急いだ理由も分からぬまま立ち迷っている気がする。
どんな感動的な旅をしようか・・・
人は常に自分で考えて進んでいかなければならない。
決められた旅なんて実はない。
旅はいつも自由なのだから・・・
ぼくは平穏無事な旅を続けている。
そして道があるかぎり、ぼくの旅はまだ続く・・・・