Muranaka Diary

2020.04.02

美容師と旅人と

これからの課題はウィルス問題克服は勿論のこと、

経済、景気動向ですね。

ところで、

美容室はお客様がゼロであっても経費がかかります。

固定経費と言うもので、

その中には家賃、借入利息、人件費など。

売り上げがあるかないか、に変動せず、

絶対にかかる費用を言います。

 

朝10:00〜20:00くらいの営業時間帯の中で

開店しているだけでも、電気代、人件費が発生します。

それと家賃。広告はおそらくホットペッパーを

利用しているので、その広告費も加わり、

黙っていてもこの経費が発生します。

それに定休日にも家賃は発生して来ますよね。

例えば、例えばですが、お客様の来店がゼロが

続くとすると、固定経費倒れをしますね。

これはひと月合わせて50万円の固定経費がかかったとして、

売り上げが10万円だとすると、マイナス40万円。

これに変動経費の材料費なども含めるとマイナスは更に

多くなります。

この状態で一年間も続くとするなら、ざっと計算して、

マイナス480万円。

固定のお客様の割合が多い店だとそんなに心配が

無いのですが、フリー客というお客様が見えなく

なり、一気に売り上げが下がります。

 

リーマンショックを経験した時に、ぼくの体験で

学んだのですが、一度下がった売り上げグラフは

下がる一方で、

なかなか元通りになることは容易ではありません。

底が見えない、まさしく今のコロナ現象のように

出口が見えて来ない。

預金のある美容室なら、貯蓄を使ってその間は

何とか凌げるのですが、貯金も切り崩しても、

一向にお客様が見えないので借り入れを行い、

サロンを守ることに必死になります。

 

この時考えたのは廃業か、見栄を持って継続か?

色々と考えてしまうものです。

そうした中、

リーマンの時は多くの美容室が淘汰されてしまいました。

答えはあるんですが、中々勇気が必要なのです。

 

しかしこういう出口が見えず、底に落ちる時の答えは

一つしか無いのです。

 

閉店すればいいだけの事です。

 

こればかりではありません、次の試練がありました。

ようやく光が見え始めた頃に、東日本大震災が

起こります。

これを機に美容業界は極端な人材不足になりました。

それは現在も続いています。

美容室の規模にもよるのですが、人材不足も

重なって、今のコロナ現象を考えると、

借り入れをしない資金力のあるサロンは生き残れて、

借入をしなければサロン維持が出来ない場合は、

閉店も視野に入れた人生の取り組みを行なっても

決して恥ずかしくはないです。

周囲とよく相談されて結論を出すべきですかね。

 

繰り返しになりますが、今すべきことは、

手持ち資金が無ければ、思い切って廃業すべきなのです。

人材が確保出来ない、お客様も身動き取れない、

フリー客はさらに格安サロンに流れ、とりあえず近場の

サロンで済ませます。

固定経費、変動経費のバランスと、今、売り上げられる

金額を書いてみて、よく考えてみましょう。

売り上げが多いですか?経費の方が多いですか?

というふうに。。。

 

美容室は借入するほどキツイなら借り入れ前に

テナント家主さんとよく話し合って欲しい。

何とかなる筈だ。それが出来ない場合は一旦廃業しよう。

いつか景気が回復してバブル期が見えそうなら、

またやり直せば良いだけの話しです。

その方がカット技術だって楽しく出来ますね。

借りてしまったら、おおよそ返せないことになる。

返す為にまた借りてくるのは最悪のパターン。

今はお客様を獲得出来ない時期です。

何故かというと、お客様は外に出るのが怖いから、

あなたの美容室に行きたくても行けないのです。

したがって、売り上げが減る一方になるのです。

 

コロナ現象の怖いところは先が全く見えない事。

そして、情報が足りないこと。

そしてそれは北海道で起きている事ではなく、

世界中で起こっている事。

予防しか対策が無いのですが、予防すべきマスクや

消毒用アルコールが足りないこと。

自分がコロナの感染源とならないだろうか?

迷惑かけないだろうか?

そういうふうに考えてしまう思い込みなどが

働くこと、、、

これらの方がずっと怖いです。

 

大丈夫ですよ、誰のせいでもないのですから。

そこは人々が寄り添う気持ちを忘れないで

欲しいです。

 

ぼくは考えてみました。

政府は早めの緊急事態宣言をして、誰も外に

出ない事、仕事は在宅。外出は海か山のみ。

企業と雇用、その他の事業者を守ることとして、

GW前後にこれを是非一度、試して欲しい。

何故なら、このままだと医療崩壊が間もないから。

 

そして今、苦しいのは美容業だけではなく、

大企業も、個人事業主も、フリーターも

みんな同じ立場にいる事を忘れないで欲しい。

 

同じ美容師として、もし何かお役に立てることが

あれば、いつでも訪ねて来てくださいね。

 

ただの旅人ですが、

あなたに助けられて来たのですから絆を大切にしたい。

 

がんばろうね、あなたが汗水流して築き上げたサロン。

がんばろうね、あなたの大切な人生だもの。。。