その中、
今回の消費税の増税はお客さんからして見れば、美容室での単価が決して安くない上に課税されるため、
生活必需品から敬遠されてしまうようだ。この流れは消費税が3%から5%に引き上がったときに経験しているので、
ある意味、三回目の危機感を感じている。また老人の医療費、軽自動車税の引き上げなどについても
実にタイミングが悪いとしか言いようがない。
美容室は10000円のものが10800円。800円もの余計なお金があったなら食卓はさぞかし賑やかだろう。
もっと節約するなら激安クーポンの揃ったサロンに行くだろう。または自分でホームカラーだ。
前髪は目の上にあり、伸びて一番気になるところで、当然セルフカット。
そんな程度まで美容室の必要性は低下してしまう。勿論、来店サイクルが伸びてしまうのは当然。
その中、若手美容師の育つ環境がなくなり、離職者が増加。さらに低価格の新規店が開業する。
そうなると人手が足りなくなる。クーポンで集客、低価格をもって回転させるには人手がいる。
若手がいない、良い技術者がいない、低価格で客を多くさばくでは悪循環。これは予測のつかなかった事だ。
しかし経営というのはまだまだそんなに甘くはない。例えば消費税は店側で負担でもしようなら、
材料費、広告費、家賃など固定経費に8〜10パーセントの課税をされるわけだから純利益が減少してしまう。
売り上げは減少したが、少しの利益があるならとても素晴らしいことだ。この先は借り入れでサロン経営していく
美容室が多くなるかと思う。借入れの金利で経済が良くなるようだが?美容界にあってはいけない話だ。
とにかくこの先は誰もが未体験で不透明な世界が待っている。
昨年までたくさん来ていた業界関係の年賀状も節約傾向にあり、少しの取引やお付き合い程度のサロンでは
送られて来なくなってしまった。いただく年賀状、カレンダーの数などで景気や自分のサロン立場を予測できる筈だろう。
さらに、若手の育たない環境だから美容師技術者の年齢が段々上がる。若いお客さまは同年代と気が合うのは
当然のこと。少子高齢化も拍車をかけ、こんな光景も少なくなるだろう。同世代のお客さまが同世代の美容師と気が合うのは普通のことだ。
幅広い世代を集客?昔と違い欲張れない。
オレの思う世界、描いてきた夢が崩れかけてきたのかも知れない。。。
(続)